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日記を書き終えられたことがありません

眠いと本が読みたくなる

私はいま、バイト先の休憩室でセブンのエビピラフを食べている。

向かいの席には同じく休憩中のバイト仲間が座っていて、わたしが食べるのを気にしない様子でゲーム実況を観ている。

これはわたしたちがただのバイト仲間で、プライベートに一切干渉しない関係性だから成り立つ空間だ。

 


わたしの実家では晩御飯を食べるときに一家全員で食卓を囲むという暗黙のルールがあった。どこに座るかはだいたい決まっていて、わたしは祖父の前の席だった。祖父は口を開けて咀嚼する。クチャクチャ、クチャクチャ、クチャクチャ、音を出しながら祖母の作ったご飯を食べた。そして最後にゲフッと、火を吹いたのかと思うくらいでかいゲップをして食事を締めるのである。

本人に注意はしなくても、父が祖母にそのことについて話していたのを見たことがあったので、皆思うところがあることは知っていた。わたしは当時まだ一人っ子で、権限など持っていないものだと思っていたので、咀嚼音をすごく不快に感じていたことや、それですごく腹が立っていたことなどは誰にも言わず我慢した。祖父の咀嚼音が気になるようになってからというもの、自分の咀嚼音まで気にするようになり、口を閉じて食べていても「なんて情けないんだ」と悲しい気持ちに陥るようになった。夕飯は生きるためと割り切れるものの、食前・後にお菓子を食べる際には悲しい気持ちになる。